ペンステート大学が開発したパーティクルセパレー ター(PSPS)は、乳牛の飼料設計で使用される飼料用のふるいです。PSPSは、手で水平に動かすことに より、粗飼料およびTMRを粒子サイズごとに分離し ます。ふるいの目のサイズは、上段から19 mm、8 mm、4 mmです。
上3段(ふるいの目 ≥ 4 mm)に残った飼料の合計からは、物理的有効繊維(peNDF)量を概算するこ とができます。ただしTMRをふるいにかけた場合、 ふるいの上には粗飼料以外にも、多くの飼料原料や副産物が残ることに注意が必要です。状況によって は、PSPSを使ってpeNDFを計算する時に、粗飼料以外の部分を割り引きます。peNDFは、上の3つのふるいに残った飼料の量を足し合わせ、それに飼料全体の NDF含量(%)を掛けることによって概算できます。これが概算値にすぎないのは、各ふるいのNDF含量とそ の消化率が分からないためです。また、4 mmのふるいに残った飼料の一部には、穀物や急速に消化される 炭水化物が含まれている可能性があります。
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4つのプラスチック製のボックスを順番に重ね合わせます。最上段:19 mmのふるい
2段目: 8 mmのふるい
3段目: 4mmのふるい
最下段:穴の空いていない受け皿 - 約1 kgの粗飼料またはTMRを上のふるいに入れます。 非常に水分の多い飼料(乾物率45% 未満)は正確に分離できないことが あります。とはいえPSPSは、実際に動物に給与される飼料の粒子サイズ を知ることを目的としています。乾燥させるなどして、元の飼料を化学的・物理的に変化させてはいけません。
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平らな面の上で、重ね合わせたふるいを一方向に5回振ってから、4分の1回転させます。振っているときは垂直方向の動きを加えないようにします。この5回振ってから90度回転させるプロセスをあと7回繰り返し、計8セット、40回の振動を加えます。下図のふるいを振るパターンを参照してください。振動の大きさと速さは、ふるい面の上で粒子が滑らかに動き、孔径よりも小さな粒子が穴を抜けて落ちるのに十分なものでなければなりません。
ペンステートパーティクルセパレーターは、約20 cmの振り幅で、少なくとも1秒あたり約1回の 速度で振動させることが推奨されます。最良の結果を得るために、1秒間に20 cmの距離を動か す速さを事前に試して確認しておいてください。 -
ふるい分けが完了したら、各ふるいと底の受け皿に載っている飼料の重さを量ります。
重要!
ペンステート パーティクルセパレーターの妥当性が確認されているのは、コーンサイレージ、低水分サイレージおよびTMRについてのみです。
ペンステートパーティクルセパレーターに関するより詳しい説明は、
こちらの動画をご覧ください(英語)。