ラレマンドアニマルニュートリションでは、サイレージの品質評価を行っています。そして改善すべき箇所を明確化できるように、診断方法を開発しました。実際には、下のような実用的な評価基準に基づいて、サイレージの品質診断を行っています。
- pH
- 温度
- 密度
- 踏圧重量
フランス、ギリシャ、イタリアで実施された、合計149基のトウモロコシのサイロを対象とした調査分析では、次のような結果が得られました。
- バンカーサイロのうち、密度が適切であったのは全体のわずか36%であった。多くのサイロは密度がかなり低かった。
- 良好なサイレージ管理(収穫、詰め込み、踏圧)と正しいサイロ条件(サイロの形状、高さ等)が揃った時に、密度が十分に高かった。
診断に基づいた、サイレージ管理の実践
ラレマンドアニマルニュートリションは、日本を含めた世界各地の農場で、サイレージ診断を実施しています。農場での大規模試験を含め、各季節、様々な条件の下で、その有用性が確認されています。4つの重要な指標を用いてサイレージ診断を行うことで、サイレージの管理上の問題点を特定し、改善を図ることができます。
- pH
サイレージのpHを測定することによって、酸性化の度合いと好気的安定性を評価することができます。pH試験紙やpH測定器を使って、測定することができます。最適なpHは、原料草の乾物(DM)率と原料草の種類によって変わります。
- 温度
サイロの温度を測定することによって、サイレージの好気的安定性を判定することができます。外気とサイレージ前面との温度差が2℃以内であることが目標です。それよりも差が大きい場合、サイレージは変敗しやすい状態です。
- 密度
最適密度は、原料草の種類とDM率によって変わります。サイロ内が十分高い密度にまで達していれば、空気の侵入が抑えられ、変敗が起こる可能性も低下します。サイレージの密度は、サイロに筒を入れてサンプルを採取することで確認できます。
- 踏圧重量
サイロ内の空気を押し出すには、適切な踏圧重量が加えられなければなりません。これにより好気的安定性が向上し、変敗が抑制されます。
十分な圧密ができているかどうかは、踏圧トラクターの重量から確認できます。踏圧重量は、1時間のうちにサイロに運ばれる作物の推定重量(トン)に365を乗算すると計算できます。ウィスコンシン大学が開発した「詰め込み密度計算表(英語)」は、fyi.uwex.eduから入手できます。
サイレージ診断のご依頼
サイレージ診断をご希望の方は、 ラレマンドバイオテック株式会社まで、お気軽にお問合せ下さい。 サイレージの品質を確認し、改善すべき箇所を明らかにすることが出来ます。