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用語集

CFU (コロニー形成単位)
微生物数の測定単位の1つ。サンプルを希釈し、希釈懸濁液を寒天(ゼリー)培地上で適温で培養した後に、シャーレ上の「コロニー(集落)」あるいは「点」の数を数える。点の1つ1つは、その場所にあった1つの細胞から増殖したもの、もしくは複数の細胞の塊がその場所にありそれが増殖したものである。そのため、元々1つの細胞だった可能性だけでなく、多数の細胞の塊だった可能性もある。目に見えるコロニーの数を数え、希釈倍率を掛け算し、その結果を1gあたりのCFU(コロニー形成単位)として表す。  
アンモニア態窒素
サイレージ中のアンモニア態窒素含量が高い場合、過剰な蛋白質分解があったことを示している。長期の予乾(圃場に置かれている間に植物自身による分解が起きる)またはサイレージ発酵中の微生物の活動が原因である。好ましいアンモニア態窒素含量は、トウモロコシサイレージでは粗たんぱく質の<15%、イネ科およびアルファルファサイレージおよびヘイレージでは<10%である。微生物による過剰な蛋白質分解が起きた原因菌として、クロストリジウム属細菌(酪酸濃度も高いかどうかを確認:乾物の>1%)、またはその他の蛋白質分解性細菌(エンテロコッカス フェシウム等)が考えられる。  
イソ酪酸
酪酸の異性体である。一般的にはクロストリジウム属細菌による、バリン(アミノ酸)の脱アミノによって生じる。例外として、ラクトバチルス ブレビスが産生することも知られている。
ウィンドロウ
原料草を集めて、ゆるく山積みにしたもの。幅は数センチから数メートルまで様々だが、圃場の端から端まで列にして並べる。風を通すことで、原料草の乾燥を促す。  
エタノール
主に酵母の発酵活動によって産生されるが、ヘテロ発酵型乳酸菌によっても産生される。サイレージ中のエタノールが比較的低濃度で、かつ乳酸と酢酸が適量あれば、ヘテロ発酵型乳酸菌から生じた可能性が高い。エタノールが高濃度の場合は、酵母が原因である可能性が高い。いかなる場合も、結合蛋白質(ADICP)濃度も確認すること。ADICPがCPの10%を超えているようならば、発熱があったことを意味し、エタノールが産生された原因は酵母である可能性が高い。しかし発熱で揮発したことにより、エタノール残存量が少なくなっている場合もある。  
サイレージ
漬物と同じように嫌気条件下で乳酸発酵させた、保存飼料のこと。長期間保管しても、栄養価(たんぱく質価やエネルギー価)を高く保つことができる。例として、グラスサイレージ、トウモロコシサイレージ(コーンサイレージ)、アルファルファサイレージ等がある。
サイレージ化
原料草が貯蔵設備に入れられ、嫌気環境が作られ、細菌の活動によって酸が生産されて酸性化(漬物化)される過程を指す。収穫時の作物に生来付着している細菌、または添加したサイレージ調製材由来の細菌がサイレージ化を促す。  
シュレッディングプロセッサー
トウモロコシの茎を、カーネルプロセッサーよりも長さのある断片に切断する破砕機。物理的有効繊維の量がより多くなる。  
ダイレクトカット
刈り倒しと収穫を同時に行う方法のこと。刈り落とした原料草を、ウィンドローにして予乾する工程が無い。  
ブリックス値
ブリックス値(表記記号は°Bx)は、溶液中の糖の含有量を表す。ブリックス1度とは、溶液100グラム中にスクロースが1グラム含まれているということで、溶液の濃さを質量パーセントで表している。  
プロピオン酸
防カビ材として知られ、カビ防止を目的として様々な飼料に添加される。サイレージ発酵中にも産生され、プロピオニバクテリウム アシディプロピオニッチ等のプロピオン酸菌は、糖または乳酸を利用してプロピオン酸を産生する。またラクトバチルス ブーケンライは、乳酸を利用して酢酸を産生する時の副産物として、プロピオン酸を産生する。  
ベーレージ
穀物原料を用いない粗飼料サイレージのうち、ロールラップベールの形で保存されるもの。「ヘイレージ(haylage)」とも呼ばれる。  
ヘイレージ
人によって意味が異なる単語であるが、主に乾物率が高い状態(乾物率>30%)のアルファルファまたはイネ科牧草から作られるサイレージを指す。乾物率に関わらず、イネ科牧草またはアルファルファをサイレージ調製したものを、全てヘイレージと呼ぶ人もいる。  
ホールクロップサイレージ
ホールクロップサイレージとは、完熟前の穀類を子実と茎葉を一緒に収穫し、無酸素の嫌気条件下で貯蔵してサイレージにしたもの。ホールクロップとは、穀類の子実と茎葉全体のこと。
ホモ型発酵の乳酸菌とヘテロ型発酵の乳酸菌
乳酸菌は、グルコースやフルクトースといったヘキソース(六炭)糖の利用方法によって、大きく2つに分類される。 ホモ型発酵の乳酸菌は、原料草の可溶性糖類を乳酸のみに変換する。ホモ乳酸菌は、初期発酵を素早く促すために用いられ、pHを速やかに低下させる。ラクトバチルス プランタルム、ペディオコッカス アシディラクティシ、ペディオコッカス ペントサセウス、エンテロコッカス フェシウム、ラクトバチルス サリバリウス等がホモ乳酸発酵を行う。 ヘテロ型発酵の乳酸菌は、酢酸やプロピオン酸といった、強い抗真菌作用を持つ酸を生産する。これはサイレージの好気的安定性の向上に寄与し、開封後の好気的変敗のリスク抑制に役立つ。ラクトバチルス ブーケンライ、プロピオニバクテリウム アシディプロピオニッチ、ラクトバチルス ヒルガルディ等がヘテロ乳酸発酵を行う。