乳牛の飼料構成の中で、サイレージは最大で50%を占めます。そのため可能な限り良い品質のサイレージを作ることは、飼料費削減と収益性の向上のために不可欠です。
収穫からサイロ詰めまでの過程において、原料草の葉などは案外多く失われてしまっています。それによる乾物損失は、収穫された作物の10〜30%にも及びます。これらの損失はシンプルで実用的な対策によって、大幅に減らすことができます。
生産者のより良いサイレージを作りと収益改善のために、ラレマンドアニマルニュートリションは、サイレージ診断を開発しました。 このサイレージ診断は、pH、温度、密度、サイロの気密性などの評価基準に基づいて行われ、現在140を超える農場で実施されています。
診断の結果、大多数の農場でみられた最大の欠点は、サイロ密度であることがわかりました。 サイロ密度は一様に低く、診断したサイロのうち適正な密度で詰め込まれていたのは36%のみでした(トウモロコシの場合の適切な密度は、> 240 kg DM / m3)。 これより低い密度で詰めらると、サイロ内には多くの空気が含まれることになります。その場合サイレージの発酵は不十分となり、乾物損失が増加し、好気的条件下で不安定なサイレージとなります。つまり、給与できず廃棄しなければならないサイレージが、大幅に増えてしまいます。
高い密度でサイロを詰めるには、優れたサイレージ作りの方法とそれに必要な適切な条件をしっかりと満たすことです。サイロ詰めに使用する重機の種類に関係なく、適切にサイロへの詰込みを行えば、必ず適切な密度を達成出来ます。